rakitarouのきままな日常

人間の虐待で隻眼になったrakitarouの名を借りて人間界のもやもやを語ります

高齢者死亡のみ増加が続く日本

2025年6月4日に厚労省は2024年の人口動態統計のまとめを発表しました。ニュースなどでは、出生率の低下のみを問題として報道している様ですが、75歳以上の高齢者死亡が昨年に続いて増加しつ続けている事を敢えて無視していることにメディアの悪意を感じます。2025年3月に23年までの年齢別統計を示しましたが、24年の分を追加して報告します。

 

〇 高齢者に打ち続けるワクチンと死亡者増加の相関

コロナ前と比べた超過死亡は諸外国では落ち着きつつあるのに日本のみが増加しつづけているのは何故か?(△はワクチン接種)

各国の年別超過死亡がコロナワクチンを継続している日本のみ先進国でも突出して多いことは以前も報告しましたが、2025年3月まで公表されている月別死亡者数速報のまとめを見ても明らかに2025年1月以降も最高死亡者数を更新し続けている事が明白です。2024年の総死亡者数が160万人を超えた事は3月の時点で明らかでしたが、島根県(人口64.1万)と高知県(人口64.8万)を合わせたより30万人も多い人数が1年で死亡した事を何の問題もないと言えるか疑問に思います。死亡者数が増加を始めたのが図で解るようにワクチンを打ち始めた水色のライン2021年後半からである事は偶然とは思えません。

 

〇 75歳以下の死亡者数は昨年から減少し始めている

 

年齢別死亡者数の推移を見ると、3回目以降のワクチン接種をあまり行っていない70代前の若年層の死亡者数は他の先進国同様2020年のレベルに減少しつつあり、75歳以上の死者数が飛躍的に増加し続けている事が明らかです。この変化を的確に説明できるワクチン以外の理由があるでしょうか?

75歳以上の死因別増加推移は、2023年、2024年とも老衰による死亡が顕著です。心血管疾患(心不全など)とがんによる死亡も確実に増加しています。コロナ陽性死亡は昨年より減りましたが、市中肺炎(誤嚥性含む)は増加しており、免疫力低下が示唆されます。

老衰の診断名は、高齢者で明らかな急性疾患がなく、眠る様に気づいたら亡くなっていた場合に付けられる死因で、救急外来で、心肺停止状態で搬送された場合採血(可能であれば)で死後変化(腎機能正常なのに高カリウム血症とか血小板低下など)以外の異常が見られず、死後CT(Autopsy imaging行わない施設も多い)を含めて外傷がなければ老衰という診断がつきます。多忙な救急外来では死亡診断名を付ける事にかける時間は5分程度で、詳しい死亡前の状況把握などは行われません。誰かが見ていて急変したら心筋梗塞疑いなどの心疾患による死亡病名が付きます。

全年齢層における死因の推移(赤線より右がコロナ後)

 

〇 癌腫によって増減が別れる悪性新生物死亡

癌による死亡は75歳以上の年齢層では、2021年と比較して2024年は1.8万人増加していますが、全年齢層では2021年が381,505人で2024年が384,099人と数千人単位の増加しかありません。つまり75歳未満のがん死亡は減少し、75歳以上のがん死亡が増加したことになります。その中でも男性は大腸がん、膵癌の増加が明らかで、女性は大腸がん、肺がん、乳がん、子宮がんが増加している事が解ります。高齢者にこれらのがんが増加しているかは詳しい統計が必要ですが、若年者に比して手術や化学療法ができない高齢者のがん死亡が増加していることが示唆されます。

 

〇 高齢者の事故死増加

 

高齢者の事故死増加は、入浴中の死亡と考えられます。入浴して血管が拡張して血圧が低下し、そのまま気を失って溺死する場合が多いと考えられます。死後CTで気管内が水で満たされていれば溺死が確定され、浴槽内死亡でも気管内に水がなければ、心不全など他の原因で死亡したと考えます。

以前施設入所中の高齢者が入浴後廊下で急に倒れて心肺停止で運ばれた事例がありました。介護職員の方が付き添いで来たのですが、CTでは気管内が水で満たされており、「入浴後に倒れたのではなく、入浴中の溺死ですね。」となった例がありました。

 

〇 懸念される2025年の動向

 

月別死亡者数推移で示した様に、2025年も今まで以上の死者数増加が続いています。前年と比較すると増加が目立たない様に見えるため、まるで問題がない様にメディアも厚労省も取り繕っていますが、コロナ前との明らかな死亡者数増加をどこまで誤魔化し続けられるか、日本国民の最低限の初歩的知性が試されていると言っても過言ではないでしょう。