rakitarouのきままな日常

人間の虐待で隻眼になったrakitarouの名を借りて人間界のもやもやを語ります

Nothin’ But A “G” Thang at Alaska

2025年8月15日にトランプ大統領はアラスカの米空軍基地でロシアのプーチン大統領と歴史的な直接会談を行いました。その目的や成果には開催前から種々の解説がされていましたが、「直接会うことに意味がある、以上のものではないだろう」という結果予測があり、やはりその通りになったように見えます。

Nothin‘ But A “G” Thangは1990年代の黒人ヒップホップで流行したものですが、私がNY留学中によくケーブルテレビで流れていて見ていました。あまり深く関わりたくない人達のヤクザな日常を叙事詩的にラップで歌ったものですが、ビデオから解るように半グレ的若者が仕事もせずにレイブパーティー(薬がらみのパーティー)に行ってチャラい事して、車で集まりに行って練り歩く一日、GはgangstaのGで「俺たちのヤクザな一日」みたいな曲です。私はどこか惹かれる所があって好きでCD持ってます。

Nothin' But A "G" Thang ビデオクリップから

 

〇  つるんで行動した(話し合った)だけのアラスカ会合

米国チームはトランプ、バンス、ルビオ、ウィットコフ、ベッサントで構成され、ロシアチームはプーチン、ラブロフ、ウシャコフ、ベロウソフ、シルアノフ、ドミトリエフが代表となる。ドミトリエフはロシア直接投資ファンドの責任者です。顔ぶれから解るのは、今回の会談は初めから見込みのないウクライナ停戦ではなく、今後の米ロ経済協力にあるという事です。以前から指摘している様に、米国の産業力、国力は巨額の貿易赤字財政赤字で衰退しており、米ドルの強さを担保している国際決済通貨としての役割も減弱している現在、本機で米国内の産業力を立て直す事がトランプの使命なのです。一方で力を失いつつあるネオコン・グローバル陣営は、敗北しているロシアウクライナ戦争で少しでもウクライナが有利な条件で停戦に持ち込みたい、自分達の利権を確保し続けたいとトランプに期待している様です。会談終了後のテレビにおける解説者が、トランプへの罵詈雑言、赦しを乞いに来たきたはずのプーチンが颯爽と帰国した様を、怒りを込めて論ずるのは滑稽以外の何物でもないでしょう。

トランプ氏が言及した「合意した多くの事」は北極海経路の開拓やエネルギーなどの経済協力であり、合意できなかった大きなことは「ウクライナ問題」であってこれは初めから話し合うつもりはなかった「G thang」でしょう。少なくともやることはやったのだからウクライナが解決しないのはゼレンスキーと欧州の責任」とアピールする効果はあったと思われます。

 

〇 スパートをかけるロシアのウクライナ侵攻

Pokrovskの飛躍的ロシアの防衛線突破とウクライナ軍の対応(軍の配置の裏側にロシア軍が侵攻したことが解る)

今週に入って、ロシアは飛躍的にウクライナ防衛線を突破してポクロフスク北部などで占領地域を広めています。ウクライナはこれに対して他地域から6個旅団を引き抜いて突出された防衛線の補強に向けましたが、その分引き抜かれた地域の防衛が崩壊してロシアの前進を許す結果(クピャンスクなど)になっています。

ゼレンスキーが早く損切りをして確実に主権が守れるウクライナ国土を確保しようとせずに一切の戦略もなくダラダラと戦争を継続する思想的背景が全く理解不能です。どうせ残った国土もグローバル陣営に殆どの利権を奪取されてウクライナ国民の取り分などなく、奴隷的労働による借金返済だけがウクライナ国民に残された道としても、せめて死傷者を少なくするために損切りをして早期に停戦する事が得策である程度の知能は持ち合わせているだろうと予想するのは誤りでしょうか。